季節の花々

2014年12月07日

c9547a2b.jpg「 スミレとタンポポと
  どちらの方が
  値打があるか、
  考えてみよう 」

     (『和田重正 日めくり 』より )



スウェーデンのストックホルムでは
今年の授賞式の行事がちょうど始まる
時期になりましたね

DNAの二重らせん構造を発見して
1962年にノーベル医学賞を受賞した
ジェームズ・ワトソンが自身のメダルを
競売にかけ5.7億円で落札された
という報道を読んで驚きました

ワトソン自身は収益の一部を寄付するとも
書いてありましたが、売る人も売る人なら
買う人も買う人だと苦笑してしまいます

昔、ビールの王冠を胸につけ得意になって
遊び興じていた私ではありますが
成人して大人になったからと言って人は
賢くなる訳でもなく愚かになることも
あるのかも知れません

履歴書には
常に“賞罰なし”と書くしかなかった私は
ビールの王冠を胸に輝いていた幼い頃を
思い出して長閑な週末を楽しみます


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで

追記:

日本人で今年ノーベル賞を授賞する
赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さん、
おめでとうございます

僭越ながら、
お三方には、私からビールの王冠メダルを
授与させていただきます


2014年12月02日

a4521b8b.jpg
4c41d8bf.jpg
今頃の時期にハイビスカスの花が咲いた
という連絡が友人からありました

ハイビスカスと言えば真夏の燦々と輝く
太陽のもとに咲く夏の花だというのに
こんな時期に咲くとはどうしたのか
不思議ですが微笑ましくもあります

咲いた大輪の花弁のハイビスカスは
見ていて気持ちがいいものですね

ハイビスカスと言えば、昔訪れた
宮古島・伊良部島で初めて見かけた

風鈴仏桑花(フウリンブッソウゲ)

の花を懐かしく思い出します

地元では“チョウチンブッソウゲ”、
“パーマネントハイビスカス”、
“コーラルハイビスカス”とも呼ばれる
赤い風鈴のようなとても美しい花です

私にとっては忘れられない思い出の花です


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで

追記:

季節はずれのハイビスカスの開花を知って

“この凍てつく冬に、花を探しに出なさい”

という言葉に衝撃を受けた押田成人の
文章の一節を私は思い出します


「 この冬、ローマから杖を曳いて来た
  一人の修道女から便りが届いた。
  「 あなたの所でのすべての事が、
  単純さを物語っていました。しかし、
  わたしの心に最も深く刻まれたのは、
  その優しさでした。優しさは、
  その場所の日々の生活を覆う着物のようでした。
  あなたとお話した朝、小屋に引き籠って、
  ミサでのあなたの言葉を思いました。
  『この凍(い)てつく冬に、花を探しに出なさい。』
  そう、毎朝、目覚めれば、
  もっと凍りついた大地がそこに在り、
  木々は裸でした。そして夜の寒さは
  想像もしなかったものでした。
  新しい小径(こみち)へ歩み出よ、
  と言われているのでしょうか。
  人生の道行では、単純さと優しさを
  伴侶にしなければならない、
  ということは知っていました。
  そのようにして、未知なるものへ導かれる、
  ということも知ってはいました。
  私は思い煩っていましたが、
  決意すると起ち上り、寒風の中に出ました。
  歩き続けた結果、一つの出会いが起こりました。
  脆くて強い花を見ました。
  触れることが怖いと思いました。
  それに近づくには、私は、空虚に、
  裸になる必要を覚えました。
  その花の名は、赤貧。
  そのお生命(いのち)は解脱。
  ……そうです。そちらでは冬の朝、
  花に出会います。その花の美しさを
  ながめながら、かくれ給う方の不思議に触れます。……
  私は、この町ローマで、
  この花のお生命を生きねばならぬのです……」
  厳冬に、黙想の旅から帰って来たら、
  床の間に、一輪の花が、
  シャーレの水の中に置かれていた。
  疑いもなく花をつけたたんぽぽである。
  このたんぽぽを採取したひとに、
  「どこで?」ときいたら、
  この土地で大泉と呼ぶ湧水の傍の
  水溜りの水の中だったと言った。
  私には信じられぬことだった。
  毎日零下十度以下が続いていて、
  時には零下五十度になる。
  水位が変わるのであろうか。
  冷え込む間、水に守られ、
  太陽の光があたる頃に、水上に出るのであろうか。
  クリスマスと新年の挨拶の言葉に、私は、
  次のような言葉を書き送っていたのを思い出した。

  かむいなる(かくれている)
  淵の根に花
  凍てつく冬に
  帰り行き見ん 」

(『地下水の思想』押田成人 「冬の花」より 111~113頁 )


2014年12月01日

16353a8e.jpg道端に落ちている
誰も目もくれない
紅い落ち葉が一葉

それを
見ているだけで
何故か
涙が出るほどの
気持ちになります

いのちを全うし
最後は
紅い色に染まり
たまたま出会った
私の目を楽しませ
大地に還っていく

この落ち葉一枚にも
大宇宙のいのちの
はたらきがあります


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年11月29日

888b40e6.jpg「 水は うたいます
  川を はしりながら

  海になる日の びょうびょうを
  海だった日の びょうびょうを

  雲になる日の ゆうゆうを
  雲だった日の ゆうゆうを

  雨になる日の ざんざかを
  雨だった日の ざんざかを

  虹になる日の やっほうを
  虹だった日の やっほうを

  雪や氷になる日の こんこんこんこんを
  雪や氷だった日の こんこんこんこんを

  水は うたいます
  川を はしりながら

  川であるいまの どんどこを
  水である自分の えいえんを 」

       ( まど・みちお )



まどさんが104歳で亡くなったのが
今年の2月(2014年2月28日)
はや9ヶ月になりました

手にとった冊子にまどさんの

「水はうたいます」

が掲載されていて懐かしく思い出しました

様々の姿かたちに変化(へんげ)して
様々の歌をオノマトペで水が唄います

幼い子にも分かる易しい言葉だけを使って
心に深く伝わってくる詩をたくさん
残してくれたまどさん

私事で恐縮ですが、
一日一食の暮らしを始めて1ヶ月になりますが
カラダの六割が水分で出来ているという
事実以上に生命(いのち)が水で
生かされいることを痛感しています

まどさんの詩では水は唄っていますが
私が毎朝一番に飲む水は、
おはよう、起きなさい、今日も元気でな、
と語りかけながらカラダじゅうを
かけ巡っていきます


“水”は生命(いのち)です
“水”は仏(ほとけ)です
“水”は法(しんり)です
“水”は僧(なかま)です

合掌


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年11月23日

2d36ba4c.jpg「 Think in the morning.
  Act in the noon.
  Eat in the evening.
  Sleep in the night. 」

     ( William Blake )

( 朝に想い、
  昼に汗し、
  夕べに食し、
  夜に眠る )
   (定張豚訳)

どこかでメモ書きした紙きれが出てきました
ウィリアム・ブレイクの詩が書かれています

簡潔な言葉ですが彼の思いが
しみじみと伝わってきます

私としては遊び心で
“Think”とあるところを“Pray”(祈る)に
置き換えてみたくもなりますが。。。

自然とともにあり四季の移り変わりに
逆らわず生きる姿勢が見えてきます

想い(祈り)、汗をながし、日に一度の食を
感謝していただき夜は静かに床につく

私たち人間の日々の暮らしのあるべき姿が
平易な言葉で過不足なく綴られているように
私には読みとれます

今日は勤労感謝の日、日々汗を流し働く
人々に感謝する日でありますが
日々勤労ができるわが身を感謝する
そういう日でもあって欲しいと願います

そういえば、
今日はむかし新嘗祭(にいなめさい)と
呼ばれた日です、五穀豊穣、自然の恵みに
感謝する日であることも思い出しておきます

感謝!多謝!


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで