笑門来福

2015年01月04日

bc97914b.jpg「 月の砂漠を はるばると~
 旅のらくだが 行きました~
 金と銀との くら置いて~
 二つならんで 行きました~ 」


東京っていう街はすごいなあと
私はつくづく感心しています

砂漠にまで行きもしないのに
動物園まで見にも行かないのに

街の中を歩いているだけで
放し飼いの駱駝に出会うことが
出来るんです

世界中探したって
こんな街はないような気がします

東京という大都会には
何だってあるんだと
田舎者の私はあらためて
教えられました

でも、あの駱駝
いったい何を食べて生きてるんだろう?


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで


2014年12月25日

f60c3326.jpg世の中はクリスマスイブのまっ最中
きっと大いに盛り上がっているだろう
ちょうどその頃、私は一時間半かけて
電車を乗り継いで、とある寺まで落語
講談を聴きに出かけておりました

今年最後の落語会ということでもあり
12月でもあるのだから、ひょっとしたら
赤穂浪士が聞けるかと期待をしていたら、
果たして

「忠臣義士の一節」

を聞くことが出来ました

“たて板に水とはまさにこのことで
聞いているだけで神田愛山の講談に
ただ酔いしれ、落語にも大笑いしてから
参加者有志で今年最後の乾杯をして解散

実はこの夜、檀家さんの御婆様が
お亡くなりでいつもは高座となる
一階の部屋で通夜が営まれており
落語会は急遽二階に移って行われました

お亡くなりになった高齢の御婆様も
もしかしたら私たちが聴いていた落語に
耳を傾けて一緒に微笑んでいて下さって
いたかのも知れません

おかげさまで感慨深い“クリスマス”を
過ごすことができました

合掌


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで

追記:

講談の臨場感は到底出せないので
その日に聞いた小噺をご紹介して
お茶を濁しておきます

「 あの~、これは炭酸ですか?」
「 そ~だ(ソーダ)」

「 誕生会に行くの?」
「 うん 」
「 電車で?」
「 バスで(バースデー)」

「 飛行機で蕎麦を食べたよ 」
「 JAL蕎麦かあ 」

「 あなたは坊さんですか?」
「 そう(僧)です 」

「 先生、何を描いてるんですか?」
「 え(絵)?」


お後が宜しいようで


2014年12月17日

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冬らしい寒さのなか、
今年最後の八起寄席に行ってきました
常連さんが30人ほど集まっての会です

今回は
若手柳亭小痴楽と古今亭文菊の出演
小痴楽が「風呂敷」と「大工調べ」を
文菊が「二番煎じ」を高座にかけました

「二番煎じ」が今の季節にぴったりで
色気ある文菊の芸もあって秀逸!

私たちの暮らしの中からはもうすっかり
姿を消して今は見ることのない懐かしい
鳴子、金棒、拍子木、提灯が登場します

厳しい寒さのなか、

「 火の用心、互いに火の元、気をつけましょ 」

と声をかけながら町内をまわる旦那衆の
寒さに震える仕草といい、番小屋に戻って
隠し持ってきた瓢(ふくべ)の酒を燗にして、
ネギ、味噌で作るしし鍋を食す表情といい、
しんしんと冷え込む冬の寒さを知る旦那衆
ならではの遊び心や喜びが文菊の噺から
伝わってきてたまらなく良かった

見回りに来て“煎じ薬”を飲む
同心(役人)も同じ穴の狢だというのも愉快

それに比べ現代人の私たちは、
あまりにも快適な空間を作り上げたため、
旦那衆が味わっている深い喜びを
体感実感できなくなってしまい薄っぺらで
かえって不幸な気が私にはします

多少寒かろうが暖房など入れずに暮らす
それが真っ当なのではと天の邪鬼の私は
ついつい思っています


「 騒ぐカラスに
  石投げつけりゃ
 それてお寺の
  鐘がなる 」


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年12月05日

1443f332.jpg「 風さそふ
  花よりもなほ
  我はまた
  春の名残を
  いかにとやせん 」

     ( 浅野長矩 )


「 あら楽し
  思ひは晴るる
  身は捨つる
 浮き世の月に
  かかる雲なし 」

     ( 大石内蔵助良雄 )



世の中にアイデア商品は数多ありますが

「切腹最中」

という名前のちょっと物騒でドッキリする
和菓子があります

実物を見たらなるほど!

と納得してしまう最中です

アンコが最中に入りきれないほどあって
中から飛び出しているところから
こんな名称が出来たのかと知って
つい笑わされてしまうほどで愛嬌があっていい

甘いものがからっきしダメな私には
こんな大量のアンコは食べられませんが
甘いものに目のない人には
きっとたまらないに違いありません

今は昔、
お土産にと買い求めてお客様に差し上げて
とても喜んでいただいた記憶が蘇りました

実はこの愉快な最中を造っている
東京は港区新橋にある和菓子屋

「新正堂」(大正元年(1912年)創業)

は他にも面白い名称の和菓子を数々
考案して販売をしています

しかし私にとってはこの最中が
一番インパクトがあって忘れられません

甘いもの好きの方々は“自腹”を切って
一度食べてご覧になりませんか?


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年11月26日

ce589a9c.jpgあまりよく知らない街を歩いていて
ふと見かけた建物の名前が気に入って
早速カメラにおさめてしまいました

“BUILDING”

でもなく

“BLDG.”

でもなく

堂々と

“BIRU”

と表記されているのが潔くて気持ちがいい

“L”と“R”の区別がつこうがつくまいが
尻切れトンボだろうがなかろうが
日本の建物はこの綴りであっているのだ

そんなに思ってしまいそうな迫力があり
微笑ましさがここにはあります

“WALKMAN”

という日本式英語を世界中に広げたDNAが
このビルの名前にも息づいています

今度、
海外からやってくる友人にこの文字の
意味分かるかね?と尋ねてみようと
私は今から楽しみです


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで