いのちの讃歌

2014年12月09日

2ac4148b.jpg「 Shut your mouth and save your life 」
(口を閉じよ、さすれば命(いのち)長からん)

   (George Catlin(ジョージ・カリトン)


「あいうえお体操」の間違いではありません

「あいうべ体操」です

石井一影さんというお医者さんが
考案した誰にも出来る面白い体操です

今井さんは「みらいクリニック」という
病院の院長をつとめる先生ですが

“(み)んなが(ら)くになる(い)りょう”
を目指して出来るだけ薬を使わず治すという
医療の王道を歩もうとしている方のようで
この体操をはじめユニークな医療を
さまざま実践しておいでです

誰でも簡単に短時間で出来て健康になれる
のですから試さない手はない魔法の体操です

具体的には。。。

次の4つの動作を順にくり返します

声は出しても出さなくてもかまいません

①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を大きく横に広げる
③「うー」と口を強く前に突き出す
④「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

びっくりするほど簡単でしょう!

①~④を1セットとし1日30セットを
目安に毎日続ける慣れるまでは、
2~3度に分けてやると続けやすい

( みらいクリニックのHPより転載 )

皆さんもぜひ試してみませんか?


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで

追記:

石井一影さんのブログ・サイトを貼っておきます
http://miraiclinic.blog.jp/


2014年12月01日

16353a8e.jpg道端に落ちている
誰も目もくれない
紅い落ち葉が一葉

それを
見ているだけで
何故か
涙が出るほどの
気持ちになります

いのちを全うし
最後は
紅い色に染まり
たまたま出会った
私の目を楽しませ
大地に還っていく

この落ち葉一枚にも
大宇宙のいのちの
はたらきがあります


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年11月21日

0badeacf.jpg「 大きな角をした荷を引くトナカイ
 角は背中の上まで伸びていた
 黒いトナカイ
 最初の一キロは
 トナカイの頭を後ろに
  引っ張っておこうとした
  でも手をゆるめると
  トナカイは頭をもたげ
  すると周りに雪が舞った
  トナカイは叫んだ:
  走らせろ 走らせろ
  もし俺についてこられるものならば
  皆は道端のように取り残された 」

( 「荷を引くトナカイのヨイク」伊勢丹HPより )


今月の新宿伊勢丹店前のギャラリーは
とても充実した内容になっています

太陽の新生を祝う“冬至祭”がキリスト教に
取り入れられクリスマスの行事が
生まれてきたとはよく知られていますが。。。

クリスマス・シーズンが近づいた今
新宿伊勢丹店前のギャラリーには
北欧先住民族サーミ(Sapmi)の人々と
彼らの無伴奏の民族音楽ヨイク(Yoik)が
絵本作家ミロコマチコさんの作品を通して
展示されていて一見の価値があります

新宿まで足を伸ばせない方もご安心下さい
伊勢丹HPを訪問したらギャラリーが見られます
加えてヨイクの歌声までお聴きになれるように
なっています

唄われている言葉も内容は分かりませんが
じっくり耳を傾けていると一年に200日以上
雪に閉ざされた激寒の地に永く生き延び
万物に宿る精霊を信仰してきたサーミの人々の
自然と生き物を謳歌するかのような
独特な力強い声がしみじみ伝わってきます

ギャラリーを眺めながらヨイクを聴いていて
私はもう見ることの出来なくなった
アイヌの人々の暮らしとカムイユーカラを
ふと思い浮かべてしまいました

トナカイ遊牧を続けるサーミの人々が
八つの季節「春冬」「春」「春夏」「夏」
「秋夏」「秋冬」「冬」を区別しながら
極北の厳しい環境に適応して生き延びて
きたことも今回初めて知りました

いったい彼らはいつまで彼らの暮らしを
守り継いでいくことが出来るのか?

これでもかこれでもかと地球を痛めつけ
環境を破壊し傲慢な暮らしをしてきた
私たちが答えなければならない問いだと
私は感じています

“Life is a Gift”
(せかいのすべてが、おくりもの)

と綴られた旗が展示とともにはためいて
いましたが

生きとし生けるものの多くの“贈り物”を
横取りし続けてきた私たちがそれを
彼らや地球にお返しすることが本当に
出来るかどうかが問われています


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで


2014年11月19日

f396dae1.jpg「 凡そ此の凡夫の上人
蟻、螻、犬、鳥、田夫、野人に至るまで
皆是仏性を備え甚深の法を行ずる者也
 賤しみ思うべからず 」
         (明恵上人)



文化の日(11月3日)の前日NHKで放映された

「“奇想の絵巻”誕生のなぞ~鳥獣戯画~」

が面白かった

130年ぶり4年がかりで大修復された鳥獣戯画の
修復後の姿が紹介され、科学の眼で解明された
新発見や謎解きとともに解説されて興味深い番組でした

鳥獣戯画の作者は平安時代後期の
鳥羽僧正と言われてきましたが、実は
そうではなく無名の複数の絵師によって、
ただの戯れ絵として描かれたのではなかろうか
と番組では大胆な推理がなされていました

鳥羽僧正のようなプロの絵師ならば
決して選ばない質の悪い日用品の紙や、
再利用された紙に絵が描かれていたからです

今回初めて知りましたが、絵巻は甲巻、
乙巻、丙巻、丁巻の四巻からなり
全長44㍍もの長さになる大作でした!

甲巻には私たちになじみ深い兎や猿や蛙が、
乙巻には馬や牛、麒麟や象や龍が、
丙巻は別の絵師による動物や人間が、
最後の丁巻には老若男女様々の人々が登場します

この四巻の絵巻に共通するのは、ご存知のように
のびのびとした線と勢いある筆致で動物や
人間が描かれていること、しかも登場人物
(動物)が愉快な仕草や表情で今にも
絵巻から飛び出してきそうなくらい躍動感が
あってイキイキとしていることです

番組の最後はこの不思議な絵巻が何故
800年の長きに渡って守り継がれてきたのか
という謎にも迫っていました

京都栂尾の高山寺は明恵上人が開基の
寺ですが、所蔵の国宝でもある上人の肖像画

「明恵上人樹上坐禅図」

が持ち出され、その図中上人が大きく描かれず
まわりの自然が強調されていること、
また木像「子犬」をいつもそばに置いていた
人となりから、上人が人間だけでなく
何にも執われない自然、生きとし生けるものを
等しく大事にした上人であったことが語られます

この上人の遺志を継いで高山寺が
「鳥獣戯画」を本尊のように守り続けてきた
のではということなのです

これが真相だったのかどうかはさて置き、
名も知らぬ多くの人びとの尽力のお陰で
童心を蘇らせてくれる絵巻を現代の
私たちが見ることが出来るのは幸運です

いま京都で開催中の
「国宝鳥獣戯画と高山寺」展ですが
東京に来たときに観に行くのが今から楽しみです


今日も一日
みんな??
笑って
微笑んで

追記:

冒頭の文章は華厳の教えを弟子らに
語り教えたと言われる明恵上人の言葉です


2014年11月18日

d89b80f9.jpg「 自然界の動物は平均で
  五〇パーセントの余力を残して死んでいる。
  しかし動物園では、
  人間の科学技術で寿命いっぱい活かそうとする 」

  (『人は死ぬとき何を思うのか』より)


昔から言われてきている火事場の馬鹿力、
緊急事態になるとひとが驚くほどの力を
発揮する例は枚挙にいとまありません

そんな力がカラダのどこに隠されているのか
分かりませんが興味深いことだと思います

太陽光がルーペで集められとんでもない
高温になって点火し紙木が燃え出すように
ひとも精神集中することで計り知れない能力が
現れてくるということなのでしょう

しかし、
私たちのカラダは緊急事態や非常事態ばかりを
想定して作られてはいません

山に登るときにだって下山した後でも
少なくとも三分の一の体力を残すのが好ましい
と教えてもらった記憶もあります

何事もぎりぎりまで目一杯使い切るのは
卑しく当てにしないのが上等で大人なのです

ひとのカラダも生命(いのち)も同じです

冒頭に引用した文章は
上野動物園の園長を長く務められた
中川志郎氏の話として青木新門氏が
書いていました

中川氏は動物のことを語っていますが
密かにひとの寿命に警鐘を鳴らしていると
私には読みとれました

現代人の私たちは動物園の動物同様、
いや、それ以上に長く生きていること“だけ”に
固執し執着していると常々思っていたので
溜飲が下がる思いです

淡々として“善く”生きて
淡々として“善く”逝く
という心構えでいたいと私は願います
そうでなければひとは物言わぬ野生動物に
笑われそうな気がします


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで

追記:

俳優の高倉健さんが先週の12月10日に
亡くなっていたと報道が入ってきました

ご冥福をお祈りいたします