2014年09月01日
本をこよなく愛するある人のエピソードを
若い友人に教えてもらいました
彼は古本屋の店頭で100円で売られている
古本のなかに自分の好きな本(主に文庫本)を
見つけるたびに心を痛め、あるときからそれを
買い求めるようになったそうです
買った本は友人が営んでいる飲み屋に頼んで
本棚を作ってもらいそこに並べるようにして
入店したお客さんが気に入った本があれば
200円で持ち帰って読んでもらおうと企てたのです
もちろん、古本を売って小銭を稼ごうという
ケチな考えは毛頭なくて愛すべき本を救い出して
陽の目にあて多くの人に接してもらう
触れてもらうというのが目的なのです
その活動を自ら
「古本レスキュー隊」
と称して遊んでいるらしいです
私も本が好きで、神保町の古本屋街はもちろん
町を歩いて見かけた古本屋には必ず立ち寄って
過ごすのが好きです
新刊書にもいい本は勿論ありますが
古本屋に積まれた本は誰かに一度読まれ
次の新たな読者に手にされて読まれることを
欲して静かにじっと待っている良本が
少なくないのです
遊び心あるレスキュー隊が救い出した本を
私も一度見に行きたいと思っているところです
今日も一日
みんな
笑って
微笑んで
余録:
私が古本で揃えたものの中には
幸田露伴の作品もあります
私の好きな一節を引用しておきます
「 風動幡動心動の閑葛藤などはいらぬ、
太陽の下に新しい物なし、のみではない、
太陽の下に古い物なしでもある。
日新の徳は天地が存在し日月が臨照し
山峙ち水流るゝ所以である。
この不断の新し味を體して、春夏秋冬、
皆たのしむべし、寒熱冷暄、
任運に衣装をつけて風前雪裏好自在で
あるべきである。」
(『露伴全集』第三十巻 「簡素治新といふこと」
174~186頁より引用)
若い友人に教えてもらいました
彼は古本屋の店頭で100円で売られている
古本のなかに自分の好きな本(主に文庫本)を
見つけるたびに心を痛め、あるときからそれを
買い求めるようになったそうです
買った本は友人が営んでいる飲み屋に頼んで
本棚を作ってもらいそこに並べるようにして
入店したお客さんが気に入った本があれば
200円で持ち帰って読んでもらおうと企てたのです
もちろん、古本を売って小銭を稼ごうという
ケチな考えは毛頭なくて愛すべき本を救い出して
陽の目にあて多くの人に接してもらう
触れてもらうというのが目的なのです
その活動を自ら
「古本レスキュー隊」
と称して遊んでいるらしいです
私も本が好きで、神保町の古本屋街はもちろん
町を歩いて見かけた古本屋には必ず立ち寄って
過ごすのが好きです
新刊書にもいい本は勿論ありますが
古本屋に積まれた本は誰かに一度読まれ
次の新たな読者に手にされて読まれることを
欲して静かにじっと待っている良本が
少なくないのです
遊び心あるレスキュー隊が救い出した本を
私も一度見に行きたいと思っているところです
今日も一日
みんな
笑って
微笑んで
余録:
私が古本で揃えたものの中には
幸田露伴の作品もあります
私の好きな一節を引用しておきます
「 風動幡動心動の閑葛藤などはいらぬ、
太陽の下に新しい物なし、のみではない、
太陽の下に古い物なしでもある。
日新の徳は天地が存在し日月が臨照し
山峙ち水流るゝ所以である。
この不断の新し味を體して、春夏秋冬、
皆たのしむべし、寒熱冷暄、
任運に衣装をつけて風前雪裏好自在で
あるべきである。」
(『露伴全集』第三十巻 「簡素治新といふこと」
174~186頁より引用)