2014年07月16日

fc552631.jpg「 わたしは坐臥所から下(くだ)って
托鉢のために都市に入って行った
食事をしている一人の癩病人に近づいて
かれの側(かたわら)に恭しく立った

かれは、腐った手で、一握りの飯を捧げてくれた
かれが一握りの飯を投げ入れてくれるときに
かれの指もまたち切(ぎ)れて、そこに落ちた

  壁の下のところで、わたしはその一握りの飯を食べた
それを食べているときにも、食べおわったときにも
わたしには嫌悪の念は存在しなかった 」

(『仏弟子の告白(テーラガーター)』 1054~1056番より )



古代インドの修行僧に実際に起きただろう話が
詩句となってこのような形で残っています

すべての家々をくまなく歩いて托鉢する修行僧
その僧に布施を施した一人が癩病人でした

指がち切れ托鉢の飯に入った光景を想像して
身のたじろぐ思いがしたことを私は正直に告白します

布施を施した癩病人から、また嫌悪の念を
一切いだくことなく托鉢の飯を食した僧から、
私は重い問題を突きつけられたままでいます



今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


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