2013年03月01日

b4399c58.jpg「 世の中を
  何物(なに)に譬(たと)へむ
  朝びらき
  漕(こ)ぎ去(い)にし船の
  跡(あと)無きごとし 」

     (沙弥満誓(さみ・まんせい)


万葉集を毎日一首ずつ、読もうに思い立ってからしばらく経ちました

しかしこの調子だと四千五百首をこえる歌を読了するのは途方もなく先のことになりそうです

まあそれでもちっとも構わないですが。。。

歌を通じて万葉の時代に暮らしていたありとあらゆる階層の人々の生きる姿を眺め、彼らの人生の喜び、悲しみの襞(ひだ)に触れ共感が出来たらそれだけで実に心地よいからです

さて、この歌を詠んだのは沙弥とありますから出家僧なのでしょう

朝の港を漕ぎ出した船が何ひとつ跡形を残さずに去って行くように人の人生もそういうもの

何だかとても清々しい気分になりますわたしもかくありたいと願いながら読みます



今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字