2014年12月

2014年12月31日

4af257ff.jpg「 ただ身心をきよむるにあらず
  国土樹下をもきよむるなり 」
           (『正法眼蔵』)


2014年12月31日
いよいよ大晦日となりました

部屋を片づけて家のまわりを掃いて
綺麗さっぱりして、
あとは新年を待つばかりという方は
大勢おいでだと思います

そうでない方も慌てることはありません
年明けて三日坊主になる前にしっかりと
整理整頓をすればいいのです

さて、

身のまわりを綺麗にしたあとに
もうひとつ忘れてならないのが
心の塵垢を落とし清めることです

簡単に見えて実はこれが一番難しい

べっとりついた塵垢に自分で気づかぬ
ことが少なくないからです

大晦日大忙しのところではありますが
この日だからこそ少し時間を割いて
塵垢をきれいさっぱり落としたいものです

つい先日、
檀家でもないのによく行く寺に参りました
いつもの通り、東司(手洗い)には

烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)

がすごい形相で立っておられます

この明王様は古代インドに“アグニ”と
呼ばれた炎の神様で一切の塵垢を
焼き尽くす功徳があると信じられ
寺のお手洗いでもときどき見かけます

この明王様の功徳のおかげか、私は日頃
お手洗いを使うたびに便器と大小便に
手を合わせます、そうするだけで
塵垢も一緒に落ちていくような気がします

道元禅師は身心を清めることはただ単に
自分に止まることなく広く自然や社会をも
清め浄めていくものだと喝破しています

さあ、
ご一緒に心の塵垢を落とし清めて
清々しい気分で新年を迎えましょう


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年12月30日

2f90a74e.jpg「 天ハ大
  地ハ大
  人モ大
  故ニ
  人ノ形ヲ象(カタド)リテ大トス 」

(『説文解字(せつもんかいじ)』)


週刊誌など最近はとんと読まない私ですが
人との待ち合わせに選んだコンビニで
ぱらぱらとめくって読んでいた週刊現代で
轡田隆史が連載中の「人生のことば」に

後漢時代の儒学者の許慎(きょしん)の言葉を
紹介しているのを見て面白く感じました

天も地も大だが、人だって負けず劣らず
大なんだ、だから大という字は人から
出来てるんだ

というような意味なんでしょうか

轡田さんは夏目漱石の『三四郎』に
登場してくる「偉大なる暗闇」が三四郎に
語った言葉として

「 熊本より東京は広い。
  東京より日本は広い。
  日本より頭の中の方が広い 」

というくだりも引用していましたが
私は和田重正の

「宇宙非大、人間非小」

を思い浮かべます

宇宙と言えども大きいわけではない、
人間と言えども小さいわけではない

と読める言葉には広々としたのびやかな
雰囲気があって好きなのです

どんな人であっても“大”なる存在であり
宇宙と等しくかけがえのない命である

そのことをたまには思い出したいものです


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年12月29日

78a84a78.jpg「 飲めるだけ
  のめたるころの
  おでんかな 」
     (久保田万太郎)



何でも置いているコンビニに行けば
一年中おでんが買えます

でも、

おでんは寒い冬に食べるのが
やっぱり一番いいですね!

幼いころ母親が作ってくれた気が
しないでもありませんが、
私の本格的おでんデビューは
東大農学部そば本郷通りにある

「呑喜(のんき)」

でした

今は建て替えられすっかりきれいに
なったマンションの一階におさまって
しまいましたが、
昔の店は百年を越える歴史の深みを
感じさせる雰囲気がありました

目の前の大鍋のなかで泳ぐおでんを
見て楽しみ食べて楽しみそして締めに
茶飯を食したのが懐かしい
( 最近、ずっとご無沙汰しています )

それ以来あちこちのおでん屋に出没し
酒の肴に楽しんできました

ときどき通う居酒屋では、冬になると
おでん屋にでも商売変えしたのかと
間違えるほどの大きな鍋が備えられて
熱々ウマウマのおでんを供してくれます

おでんには気取りがないのもいいですね
裃(かみしも)を脱いで普段着で食べる
おでんの旨いこと旨いこと!

それでカラダもココロもぽっかぽかに
なるのだから神様仏様おでん様です

寄席に行くと円丈や小ゑんの
「ぐつぐつ」というおでん噺が聴けるのも
この寒い時期ならではでしょう
(ホロッと泣き笑い出来るいい噺!)

あらためて、
おでんとおでんを美味しく作ってくれる人に
感謝多謝であります


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで


2014年12月28日

02d91317.jpg「 おお 汝よ
  かく知るべし
  つつしみなきは
  あしきことなり
  むさぼりと
  不法(つみ)とをして
  ながく爾(なんじ)を
  くるしみに
  陥らしむるなかれ 」

     (『法句経』 248番 )



B級グルメの飲み助なら泣いて喜ぶ
激安の立飲み屋があってその店前に

「 立ち飲み放題始めました
  制限時間5分 お代250円 」

と書かれた看板が掲げられていました

酒が好きで好きで死ぬほど好きな人なら
制限時間が5分であろうが何杯でも
酒を飲むことができるかも知れませんが
本当に酒を味わえるのかは甚だ疑問です

“腹も身の内”

飲み放題だからと暴飲暴食をして身体を
壊したら元も子もありません

「 健康になるんだったら死んでもいい 」
( 飲めるんだったら死んでもいい )

というブラックユーモアは漫才の世界だけの
話にしておきたいものです

飲み食いに限らず世の中を見渡せば

「〇〇放題」

という宣伝文句、悪魔の誘惑が
ありとあらゆるところに溢れています

皆々様、くれぐれもご注意下さいませ


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで


2014年12月27日

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今年(2014年)最後の最後の忘年会

ということで友達と待ち合わせ予約もせず
目当ての店を訪ねたのが大失敗でした

最終日ということでどうしても行きたかった

「根岸家」

は常連さんで店はず~っと満員満席、
時間をずらして店に連絡してみたら
もうネタが切れて今年はおしまいです
と断られてしまいました

仕方なく
近くを歩いてまわってこれならいいかと

「居酒屋 木曽」

という店に入ってみたらここも全席予約済み
根岸家がだめならと目星をつけていた

蕎麦屋「喜楽庵」

での忘年会に変更しました
開店を待つしばしの間そばにある

「徳永肉酒場」

で焼き鳥と煮込みで時間をつぶし、
やっと蕎麦屋で落ち着くことが出来ました

どこにもあるごく普通の蕎麦屋ですが、
日本酒、焼酎に随分こだわりがあり
見たことも聞いたこともない銘柄も
いくつか置いてあります

今回は二軒目だったので熱燗だけでの“熱い”
忘年会となりましたが、次回来たときは
二代目店長の一番のおすすめ

麦焼酎「旭万年星」

も試してみようかと思っています

フロア担当の女性、男性、調理場にいた
先代の女将さんらしき人が愛嬌があり
対応もよくて気分よく飲んで食べられました

捨てる神あれば拾う神あり、結果的に
素晴らしい忘年会となりました

感謝!多謝!


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで