2014年07月

2014年07月31日

f608770b.jpg「 1分30秒の遅れ、失礼しました 」


昨日乗っていた私鉄電車で
こんな車内放送がありました

このような放送をしなきゃならない
ということは、乗客の皆さんはVIPばかり、
どれほど気忙しいことだろうかと
少し心配になってしまいます

電車が10分、20分遅れるならまだしも
たった90秒の遅れで車内放送を使って
わざわざ謝罪するなんて変でしょう!?

本当は謝罪の気持もさらさらないのでは
とへそ曲がりの私はつい疑いたくなります

もっと鷹揚(おうよう)にゆったりとした
気持ちで安全運転してくれて、車内を静かに
保ってくれた方がずっと快適で有り難い
と私は思います

でも、もし、もしも私がこの電車の車掌で
社内放送をしなければならない絶体絶命の
立場にあったらどうするか?

「 皆さま、この電車は人間が息を
  止めていられる最大の時間90秒ほど
  遅れてはおりますがご安心下さい
  皆様はゆっくり息をしておくつろぎ下さい 」

とでもやりますかね(すぐクビかなあ?)


ついでに申し添えておきます

何でもかんでも頭を下げ土下座して
謝罪することをよしとする慣習が日本に
ありますが、そろそろこの悪癖は
卒業した方がいいのではないでしょうか

大変失礼致しました(土下座)


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで


2014年07月30日

20da7012.jpg当たり前と言えば当たり前で
下らないと言えば下らないことですが

空を見上げていて
雲を追っていて
風を感じていて
草木を眺めていて

本当に偉大なものにはどれひとつ名前が
ついていないということに
あらためて気づき、気づかされました

空も雲も風も草木も名前じゃないかと
屁理屈を言わないでください

私が見てあなたが見ているものに
空雲風草木という符丁はありますが
固有名詞としての存在は皆無であって
太郎さん花子さんとは全くの別物です

それにひきかえ、私たち人間様の暮らしは
なんと「私」ばかりが氾濫していることでしょう

「私」なんてちっぽけな実体のない夢みたいな
幻みたいな泡みたいなもの影みたいなもの

だということを空に風に雲に草木に
私は謙虚に学びなおさねばなりません

高慢・傲慢・我が儘な「私」が出てくる前に
名前のない空を雲を風を草木を私は眺めます



今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年07月29日

a5e12be9.jpg福岡に里帰りしたときのお土産には
石村萬盛堂の商品を買い求めるのが
ずぼらな私の習慣になっています

福岡市にある安国寺聖福寺の祖師だった
仙厓義梵の名前がついた

「仙厓さんもなか」

は買い求める商品のひとつです

こぶりの最中で甘い物が苦手な私でも
ひとつくらいは食べることができます

他にも「那の香」とか「博多へい」だとか
なかなか上品でいいのではないかと
甘い物知らずの私ではありますが
甘い物好きの方々におすすめしておきます



今日も一日
みんな
笑って
微笑んで

余録:

フォーチュン・クッキーのおみくじは
アイデア商品だと昔から思ってましたが

最中の包みには仙厓さんの作品が
添えてありました
私はこれが大変気に入りました

○ 「 傘(からかさ)を ひろげて見れハ 天か下
身ハぬるゝとも 美濃(蓑)はたのまじ 」

○ 「 流れ行 世のなか川を 渡る身も 心を留むる 春よしの花 」

(大宰府うそかへ)
○ 「 世の中の うそとうそとにかへがへに かへて與へん 我は誠を 」

(恵比寿)
○ 「 足る事をしれハこそあれ 福の神 福を釣たら 鯛はなくとも 」

○ 「 よかろうと 思う家老が わるかろう 元の家老が やはりよかろう 」

(夢)
○ 「 夢の世に 夢見し夢は 夢ならで 夢見ぬ夢を 夢とこそしれ 」

○ 「 人形の安賣じゃ安賣じゃ 神も佛も儒者も士も ぐっと直段引けた 彼岸ぶくの半分直じゃ 」


2014年07月28日

0ac330ad.jpg「 鏡よ 鏡よ 鏡さん、
  世界で一番美しいのは誰?」


先日、体験したばかりなのですが
電車に座っていたら後から乗ってきた
若い女性が私のちょうど真ん前に座りました

すると、女性はすぐに大きな手鏡を出して
自分の顔をじっくり見始めました
しばらくして満足したのか手鏡を
バッグにしまったのでこれで終わったのか

と思ったら今度はお化粧袋みたいなものを
取り出し小さな鏡でまた顔を見始めます
それも終わって、やれやれと眺めていたら
なんとなんとまた別の鏡らしきものを
取り出してきては“飽きず”に
また顔を眺め出しました

私はもう異星人に遭遇したかのように
びっくり、ぎっくり、しゃっくりでした

だって、鏡というのは大概どれを使っても
映る自分の顔に変わりはないはずですよね

そこで、私がふと思いついたのが、彼女は
とっかえひっかえ鏡に白雪姫の継母のように
誰が一番美しいのか執拗に尋ねていたのだろう
ということでした

「松山鏡」という落語があります

鏡など一切無かった村で親孝行の息子が
鏡を鏡と知らずお上からの褒美を授かりますが
この鏡のせいで仲睦まじい夫婦が大喧嘩になる
という筋書きです

鏡なんかなくたって、いや、ない方が
私たちはきっと幸せに暮らしていけます

電車の女性も鏡を捨て去ってしまえば
もっと心穏やかにもっと“美しく”暮らして
いけるような気がして私は仕方ありません


今日も一日
みんな
笑って
微笑んで


2014年07月27日

a8185b29.jpg皆さん

おはようございます
とんでもなく暑い日が続きますね

少しでも涼しくなるようにここで
“怖い”幽霊の小咄でもいたしましょうか


もの好きな男が二人、ちょうど今頃の時期
恨めしやと出てきた間抜けな幽霊を捕まえ
まんまとビニルのごみ袋に閉じ込めました

二人はこの幽霊を使って散々遊んだ挙句
飽きてしまって捨てることにしました

“遺体”遺棄の罪にはならないだろうと
ごみ回収日に捨てようと目論んだのですが

ふと疑問が浮かんでまいりました

幽霊を捨てるとしてもこれが不燃ごみなのか、
それとも可燃ごみなのか?
死んで焼いた後に残ったのだから不燃ごみ、
いや、もともと人間なんだから可燃ごみ、

不燃、可燃、不燃、可燃と、二人が
言い争っていたら、ごみ袋の中から幽霊が

「無念!」

結局、無念ごみとなりました

お後が宜しいようで。。。


今日も一日
みんな?
笑って
微笑んで